車いすでフランス旅行 例えばパリ

車いすの方の海外旅行、今まで「難しい事なんかないでしょう」と思っていました。
なぜならテレビなどのメディアで流れている情報は、身体障害者の方は普通の人と同じように生活している。
と思わせるからか、自分の知識が全くなかったからなのか。

でも、本当は大変なんです。
健常者に比べていろいろな不可能な事があるんです。
特にフランスはバリアフリーな場所が少なすぎる!

今、車いすの方々のツアーの手配や調べ物をしています。
健常者の方の旅行と比べて、知らべておかなければならない事がいっぱいあります。
レストランにトイレ、美術館のアクセス。
駐車場の予約、行きますよ~という連絡を入れたりと。
情報が少なすぎて、時間ばかりが過ぎていきます。

先日は、オペラ座の見学はできるかな?
あそこはエレベーターあったっけな?などと思いながら、ネットで調べてやっと見つけた車いすの方専用の電話番号。
行けるじゃん、と思い電話で確認してみる事に。
私「すみません、8人のグループなんですが」
係り員「普通の見学はこの電話番号じゃありません、これは身障者用の電話番号です。」
いきなり冷たい応対。
これは身障者に対しての対応じゃなくて、パリの人ってこういう冷たい、もしくは攻撃的な応対の人が多いんです。
私「だからここに電話したんです。車いすの方4人と付き添い4人ですが、オペラ座の見学をしたいと思って・・・」
言い終わるか終わらないかのうちに
係員「オペラ座見学は車いすの方は無理です!」
私 唖然・・・(だって身障者用の電話番号じゃないのー!?)
ビックリしていたら、
係員「それでは、さようなら」
ガチャンと思いっきり電話を切られました。

しばらく立ち直れませんでした(私って案外打たれ弱いのよ)。
なんだか身障者の方の気持ちになってしまったような・・・、こんな事では皆さんなんとも思わないのでしょうが、もし日常生活の中で、こんな事ばかり起こるのだったら傷ついてばかりです。
とてもじゃないけど、普通の人のように生活、なんてできません。

私は親に甘やかされて育だち、バブルのいい時期も少し知っていて、あまり仕事にも困った事がなく生きてきたので(フランスに来る前までは!)、かなりのアマちゃんです。
親も早くに亡くしてしまい、介護にも関わりませんでした。

こんな打たれ弱い私ですが、以外に立ち直りも早く、しかも困難にぶち当たるといつも以上に力が湧いてくるのです。
海外旅行で問題がないことの方が少ないけど、できるだけ不敏な思いをしないで済む滞在にしてもらわなければ、と。
オペラ座見学が無理なら、他に行けばいいのよ。
と思い立ち、もちろんたくさん回る候補はあったので探し始めました。
ルーブル、オルセー、オランジュリー、ヴェルサイユ、これらの有名なお城や美術館はバリアフリーとうたっています。
しかし、実際には、いくらか段差があるところもあれば、車いすの方用の入り口を捜さなければならないし、駐車場の予約や、個人の旅行者や健常者のグループとも違った手配が必要なんです。
特に世界遺産もあちこちにある伝統を守るこのお国柄、スロープなんてありゃしないし、道はごつごつのパヴェで平らなコンクリートも少ない。
健常者でも困るトイレの問題などで、私の頭はいっぱいになりました。

逆に言えることは、意外と公共の交通機関はバリアフリー化が進んでいる所もあって、パリ市内のバスは車いすの人対応になっていて、自分でボタンを押し一人で乗れる仕組みになっています。
人に手助けしてもらわなくても自分でバスに乗れる、というのが良いところです。
電車やメトロはまだまだ難しいですが、バスやトラムは大いに活用できます。

身障者の方はできることは自分でやるのですから、できないことは健常者の私も含めてみんなが助けてあげるべきだと思います。
それくらいは当然のこと。
それを面倒くさがったり、恥ずかしがったりせず、お手伝いしてあげてください。
身障者の方も申し訳ないという気持ちは持たないで欲しいんです。
当然のように思っていてくださいとは思いませんが、
すみません、とか迷惑を掛けてしまって・・・というのはこちらも困ります。
「ありがとう」の一言だけでいいと思います。



PS : ちなみに、オペラ座の車いすの方専用の電話番号は、観劇をする方用の電話番号のようです。
裏の段差のない(または少ない)入り口から入場し、エレベーターで上がり、ホールの入り口まで車いすで行きます。
その後、座席に行くときは車椅子を降りなければならないようですので、付き添いの方も必要になるようです。