コルビュジェ建築に影響を与えた トロネ修道院

シトー会の修道院の研究をされているというW様のご要望で3姉妹のうちの2姉妹へ行って来ました。
そのうちの一つ、トロネ修道院です。

13世紀に繁栄した跡が見える、シトー会修道院なのにセナンクやシルバカーヌに比べるとどこか豪華な雰囲気のする修道院でした。
そして建築がすばらしい。
ロンシャン礼拝堂の設計依頼主の神父さんがコルビュジェに「トロネ修道院を見てきなさい」と言わせたほど凝った設計なのです。
凝っているのは機能で、外観ではありません。
あんなにすっきりと簡素化した建物に合理的で便利な機能がたくさんあるんです。

 正面入り口、でも真ん中には入り口が無く右と左に分かれています。

 この中は「音」がとてもよく響き、聖歌なども大変きれいに聞こえます。

 回廊も素晴らしい。



 扉には小さな窓。
まるで牢獄のようですが・・・。




 壁画でもあった跡のようですが?
Wさんに言われて、よく見ると絵を削った跡が見えました。

 建築好きにはたまらない、面白い構造と合理的な機能がたくさんありました。

 ただのシンプルな建物ではありません!






そしてこの日は良い天気。

見学にガイドを付けたい場合は、フランス人ガイドさんが案内してくれます。
でもこの女性ガイドさん、ただのガイドさんではありませんでした。
ラフな格好にとかしていないような髪型、かすれ声でなんだかいかしたガイドさんでした。
最後に聖堂の中での説明が終わると・・・。
この聖堂の「音」の反響が良い事を聞かせるために、歌を歌ってくれました。
と言っても聖歌のようなはっきりした歌ではなく、ハーモニーのような反響音を使ったとても説妙な歌というか音、と言うか・・・。
あのラフなガイドさんからこんな素敵な声が聞けるなんて、ビックリと同時に感動いたしました。
あの瞬間の声は今でも頭の中に残っています。

トロネに行ったら聖堂内の見学も是非してみてください。

そして、もう一つの必見は・・・

 この木


幹の中に石が埋めてあります・・・!

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